リンドウの花言葉にまつわるお話

リンドウ 花言葉 写真

写真撮影:青木繁伸(群馬県前橋市)

リンドウの花言葉は、「正義」。

リンドウのそんな花言葉を思い起こさせる、古代ヨーロッパのお話をひとつ、紹介しましょう。

古代ギリシャやローマの時代、イタリアの西側に、イシュリアという国が栄えていました。

ゲンティウスという王様が、領民の間に大流行したペストを抑えようと、山に分け入り、神に祈りを捧げて矢を放つと、その矢はリンドウの根を貫いたのです。

王はこれを神の啓示と信じ、リンドウを人々に与えたところ、たちどころに効き目をあらわし病をおさめることができたということです。

リンドウの薬効は漢方薬の世界でもよく用いられ、日本にも同様、その薬効にまつわる伝説があるのは不思議な一致です。

そちらの話はまた後でしてみましょう。

「正義」を花言葉に持つリンドウは、こんな花です。

リンドウは、日本にも古来より自生しているリンドウ科、リンドウ属の多年草。

最近はお花屋さんで生け花の材料として並んでいる姿の方がポピュラーになってしまいましたが、里山や田畑の周辺が人の手でまだ丁寧に管理されていた頃には、身近な場所で普通に自生している姿がよく見られました。

青紫色が印象的なリンドウのお花は、開いた時が特に色鮮やかで美しいのですが、お日様が当たらない曇や雨の日、そして夜になると、眠るようにその花を閉じてしまいます。

そのうえ中には、閉じたままずっと開かない種類まであるのだそう。

せっかく活けたリンドウのお花が開かなくて、淋しい思いをした人も多いのでは? リンドウは根が薬用となり、胃の生薬として漢方薬の調合にもよく用いられています。

漢字で竜胆と書くのは、苦いことで有名な熊の胆よりさらに苦い、龍の肝くらい苦い・・という事からきているそうで、漢方薬の「りゅうたん」がなまって、リンドウになったのだといいます。

真っ黒で本当に苦い熊の胆より更に苦い、龍の肝を実際に舐めた人がいるとは思えませんが、それぐらい本当に苦いのでしょうね。

良薬口に苦しとはまさにこの事です。

リンドウの薬効にまつわるお話は、日本にも伝えられています。

修験道の開祖、役小角(えんのおづの)が、日光の山奥を歩いていると、うさぎが一匹、雪の中から掘り起こしたリンドウを舐めているのに出会います。

そのうさぎは、あるじが病気なのでリンドウを求めにやってきたのだと言い残すと、あっという間に走り去ってしまいました。

役小角はリンドウを持ち帰り、病人に飲ませてみると、素晴らしい効き目をあらわしたため、先のうさぎは日光の二荒(ふたら)の神様のお告げだったに違いないと悟り、以後、リンドウは日光の霊草となったというお話です。

そんなリンドウは、たくさんのお花が群れ咲くという事がなく、一株だけがぽつんと孤独に咲いている姿が多いので、「さびしい愛情」、「悲しんでいる時のあなたが好き」などの花言葉が生まれてきたのでしょうか。

侘び寂びの解る、日本人らしいお花の愛で方かもしれません。

リンドウの花言葉から貴方を占うと・・・

正義の味方のあなたは、世の不正や他人の不幸を黙って見ていられません。

困っている人には迷わず手を差し伸べ、周囲が黙って見て見ぬふりをしたり、手をこまねいていたりすると、いらいらしてしまう事も。

そんなあなたには、自分は正しい事をしているという自覚がありますが、その反面どこかで周りの人々を裁いてしまったり、何かと批判ばかりしてしまう自分がいることに、気付いているでしょうか。

正義を貫くことは大切です。

でも、人には事情というものがあることを思い出し、人を見る目や言葉のかけ方に、少しの優しさや工夫を加えてみましょう。

あなたの良さはいっそう、輝きを増すに違いありません。

罪を憎んで人を憎まずです。