オレンジの花言葉にまつわるお話

オレンジ 花言葉 写真

写真撮影:青木繁伸(群馬県前橋市)

オレンジの花言葉は、「貞節」。オレンジの花が、花嫁の幸せを願う象徴となった背景に、ギリシャ神話のゼウスとヘラのお話があります。最高神のゼウスは、すでに2人の女性と結婚していましたが、3美神の1人、ヘラを手に入れたくてたまりません。あの手この手をつくして口説こうとしますが、誇り高く潔癖症のヘラは、まるで相手にしません。そうなればいよいよ燃え上がるのが恋心。ゼウスはお得意の変身術でかっこうに化け、寒い雨の日にヘラを訪れます。ずぶぬれになって震えるかっこうを見たヘラは気の毒に思い、暖めようと懐に抱くと・・かっこうは浮気物の神ゼウスの姿に戻り、ここぞと思い切りプロポーズです。驚き呆れたヘラは、ゼウスに条件を出すのです。私を正妻にするなら、あなたと結婚してあげましょう・・後の事なんて考える筈もありません。ゼウスはもう大喜び。2人の結婚式はそれはもう盛大なもので、ギリシャ中がお祝いモードです。大地の神ガイアはそんな二人に黄金のリンゴの木を贈りました。この木は、一説にはオレンジの木だったともいわれます。そして、ゼウスはヘラに、芳しいオレンジの花をプレゼントしたのでした。ヘラはその後、ゼウスの浮気に散々悩まされ、嫉妬の鬼みたいになってしまうのですが・・それでも、「貞節」を守ったヘラは、家庭や結婚、豊穣をつかさどる女神、そのものではないでしょうか。オレンジに添えられた花言葉の多くも、彼女のシンボルと重なっているようです。

「貞節」を花言葉に持つオレンジは、こんな花です。

オレンジは、インド原産、ミカン科の常緑の小高木。おなじみの果物です。人々に栽培された歴史はかなり古く、4000年以上前には中国に伝えられた記録があります。当時のオレンジは現在の立派な果物と違って小さく苦い実だったようですが、それでもとても大切に扱われたといいます。芳しい香りを認められたオレンジは、インドシナやフィジーなどの島々へも渡っていきます。

ヨーロッパにやってきたのは、2世紀ごろで、中近東を制していたローマ人達が、まずその実を食卓に乗せるようになりました。その頃から、北アフリカでも栽培が始まりました。名高いモロッコ産のオレンジの花の香油の事始ですね。

香油といえばオレンジは、実からオレンジ、葉からはプチグレンという名で、それぞれの精油が取れますが、最高級品は花から抽出されるネロリです。1キロのお花から僅か1ミリリットルしか取れないと言われるネロリ。あの小さな白いお花1キロから数滴です。高価なバラと肩を並べる精油といわれるはずです。

太陽王と呼ばれ、部下からも民衆からも親しまれ、当時としてはかなり長生きの70歳過ぎまで生きたフランスの王様、ルイ14世は、ベルサイユ宮殿を建てた事でも有名です。広大な宮殿の中の、広いお庭をこよなく愛したルイ14世は、こだわりのあまり、お庭の散歩の仕方のマニュアルまで残しています。どこで止まって、どういう角度から何を見て、というところまで事細かに書かれたお庭のガイドブックには、オレンジ園の名前も登場します。

兵士達を引き連れて出征中の戦地でも、自分が植えたオレンジの木の心配をしていたといわれるルイ14世。でも、彼が傷ついた兵士のために用いたローションの処方では、オレンジオイルも調合されていたそうですから、趣味と実益をきちんと兼ねていたのかもしれませんね。

オレンジの花言葉から貴方を占うと・・・

そこはかとない上品さをまとったあなた。自分では気付かない何か品格のようなものが、生まれつき備わっているようです。でも、高級品の香水のような、ちょっと気難しいような近寄り難さが、時には周りの人を遠ざけてしまうこともありそうですね。お高くとまってばかりいると、あなたの良さを知る前に人は遠のいてしまいます。ポイントは、愛されることより愛する事、これに尽きます。そうすれば、おのずとあなたの持ち前の品格も、さらに魅力を増して輝くことでしょう。