カラーの花言葉にまつわるお話

カラー 花言葉 写真

写真撮影:青木繁伸(群馬県前橋市)

カラーの花言葉は、「乙女のしとやかさ」。

カラーの名前の由来にもなっている、白い花びらのような部分は、実はがくにあたる部分が大きく変形したもので、仏炎苞(ぶつえんほう)と呼ばれ、サトイモ科のお花に共通した大きな特徴です。

それでは、実際のお花はどこにあるのかというと、仏炎苞の真ん中に立っている黄色い部分、これが花穂にあたり、そこに黄色くびっしり並んでいるのが本当のお花なのです。

なんとも不思議な形をしたお花ですね。

この黄色い花穂(肉穂花序といいます)を護るように包むまっしろな苞が、つつましやかな乙女のイメージに重なって、この花言葉が生まれたのでしょうか。

最近は軽装になってきましたが、カトリックの修道女たちが身につけていた被り物や襟の、パリッと糊の利いた真白な風合いにも確かに似ています。

純白の佇まいが花嫁を飾るにもふさわしいと、結婚式にもよく登場しますね。

カラーの花言葉には、その他に「歓喜」、「情熱」、「素晴らしい美」など様々なバリエーションがあります。

「乙女のしとやかさ」を花言葉に持つカラーは、こんな花です

カラーは、南アフリカ原産のサトイモ科。

属名のオランダカイウは、海芋(かいう)と記し、西洋から海を渡ってきた芋・・といったような意味でしょう。

ヨーロッパ経由で江戸末期の日本にもたらされたカラーのお花ですが、同じサトイモ科のサトイモは稲作より古く縄文時代から食べられ、蒟蒻も江戸時代には商業的に流通していたそうですから、無理もありません。

とりあえず身近なサトイモや蒟蒻芋の親戚として名づけたのでしょうね。

サトイモも、蒟蒻の原料となるコンニャク(蒟蒻芋)も、カラーと同じサトイモ科の植物は皆、カラー同様、苞を持った独特の形をしています。

サトイモの花は滅多に咲かないといわれますが、黄色く細長いカラーに似た花ですし、蒟蒻の方は、どす黒い色をしたお世辞にも可愛いとは言えない、けれどやっぱり同じ特徴を持ったお花なのです。

可愛くないといえば、世界一醜いとも言われるスマトラオオコンニャクをご存知ですか?7年に一度しか咲かないと言われ、世界で一番背の高いお花としてニュースにもなるので、ご存知の方もあることでしょう。

3メートルにもなる巨大なお花で、色合いも地味ながら、何より強烈な腐臭を漂わせるため、醜いというお墨付きを頂く事になったのでしょう。

けれど、お花の形は確かに、カラーと同じサトイモ科のお花と一目でわかります。

いったいに、サトイモ科のお花には、腐ったような悪臭を持ったものが多いようで、コンニャクもその例に漏れずお花は臭いのだとか。

けれどお花の本音を代弁すれば、臭いと感じるのは人間の勝手となるのでしょう。

このお花が呼び寄せたいのは人間ではなく、受粉のために働いてくれる相手。

動物の糞や腐ったものが好物のハエたちなのです。

大好きなにおいに魅せられ寄ってきた虫たちは、独特の大きな苞の中に滑って落ちてしまいます。

そこへ花粉が降り注ぎ、お花がまんまと作戦を遂行した後は、大きな苞はすぐに枯れ落ちてしまい、虫たちは花粉をつけたまま次のターゲットへと飛び立っていくという寸法です。

カラーのお花の独特な形には、そんなサトイモ科の真面目な事情が隠されていたのですね。

もちろん園芸種のカラーには、そんな強烈な悪臭はありません。

美しい苞の色や形、艶のある葉っぱを楽しめるサトイモ科のお花の仲間は、カラーと良く似た前述のスパティフィラムの他、南国的なイメージの真っ赤なアンスリウムなど、どれもが共通の特徴あるフォームを保っています。

切花としても定着した人気のカラーの花は、その形を活かして一種類だけのスマートな花束にしてみるのも素敵です。

ジャズの流れる落ち着いたカフェで、大きくシンプルなガラスの花瓶に、無造作に投げ込まれたカラーの花束を見たことがあります。

アンティークな道具類を配置した黒が基調の店内で、その花は浮き立つように白く、このうえなくお洒落に見えました。

お花を素敵に飾るには、お部屋のムード作り、そしてもちろんお掃除が大切ですね。

カラーの花言葉から貴方を占うと・・・

つつましやかな美しさ。

といっても、現代の日本ではどのくらい、その価値が通じることでしょう。

女の子は女の子らしく、おしとやかに・・なんて言われながら育った世代は、とっくにいい歳になってしまい、今は自由で活発で、自己アピールにも物怖じしない女の子達が元気に街を歩いています。

男の子の方はすっかり押され気味。

それでも、ちょっと耳を傾けて欲しいのは、時代の主流がどんなに転じても、無くしてはならない普遍的な価値というものが、世の中には存在しているということです。

女の子だから・・という条件は、このさい割愛しましょう。

つつましやかな品格は、人として忘れてはならない美しい習慣なのです。

派手にふるまっていても、どこかでわきまえる事を知っている人は、ぐっと素敵な大人に見えますよ。