アイリスの花言葉にまつわるお話

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アイリス

写真撮影:青木繁伸(群馬県前橋市)

アイリスの花言葉は、「優雅な心」。

ギリシャ神話にはアイリスにまつわるお話が複数あって、悲劇の美少年、ヒューアキントスの名を由来とするヒヤシンスの花が本来このアイリスだったという説もあるようです。

また、虹という名にまつわる有名なお話に、女神ジュノーの侍女アイリスの逸話があります。

女神ジュノーの夫であり、浮気で名高いジュピター神は、清楚な美しさのアイリスがお気に入り。

何度もアタックを仕掛けますが、貞節なアイリスにはいつも、にべも無く断られてばかり。

それどころか、しつこいジュピターの態度に困り果て、どこか遠いところに行ってしまいたいと懇願する始末です。

さしものジュピターも、アイリスのいじらしくも気高い心に感服したのでしょう、彼女に虹色の首飾りと天かける翼を与え、その姿を虹の女神に変えて天界と地上を自由に渡る力を授けると、アイリスは天と地の間の使者となり、その通い路には虹の橋がかかったということです。

そんなおおらかで優雅な言い伝えを持つアイリスの花言葉には、他に「優雅な心」の他に、「愛」、「雄弁」、「恋のメッセージ」、「私はあなたを愛します」などがあります

「優雅な心」を花言葉に持つアイリスは、こんな花です

アイリスは、ヨーロッパ原産、アヤメ科、アヤメ属の多年草。

先の項では愛らしいギリシャ神話の女性にまつわるお話をしましたが、アイリスはそのすっくと立った花穂と共に、まっすぐ天を指す細い葉の形が剣になぞらえられて、剣のゆりと呼ばれることもあるようです。

そういえば日本でも、アイリスに似た花菖蒲は五月の節句に欠かせない元気なイメージのお花ですね。

アイリスのお花の、そんなもう1つの面を見せるようなお話があるのでご紹介しましょう。

フランス王室の紋章であり、国花でもあるアイリスのお花は、その昔、フランク王国のクロビス王の楯を飾る紋に描かれていました。

天使によってもたらされたとも言われるその楯は、敵の剣を刺し通す事が決して無いという奇跡のような楯で、その紋章にクロビス王がアイリスを選んだのには特別な理由があるからです。

ある戦いの最中、王は敵であるゴート人達の計略にかかり、ラインの川岸に追い詰められてしまいまいした。

あわやという窮地に立たされた王はその時、川の中に黄色いアイリスの花が点々と、対岸まで咲き連なっているのを見つけたのです。

お花が川の中で咲いていることで、その辺りが浅瀬と知った王は、兵達を引き連れて対岸へと渡り、無事逃げ延びる事ができました。

黄色いアイリスの花に助けられたクロビス王は、この出来事の後、楯を飾る紋章に金色のアイリスの花を用いるようになったのです。

それから500年ほど後には、6世紀のこのお話を元に、ルイ7世が十字軍遠征の折に同じアイリスを旗印に採用し、そのときからアイリスはフランス王家の紋章として正式に用いられるようになりました。

その紋章は今も「フルール・ド・リス」として親しまれています。

この「フルール・ド・リス」の模様は、世界各国で好んで用いられてきた模様で、誰もがきっとどこかで見たことのあるその形は、一般的にはユリの紋章として知られています。

ところがそれは鉄砲ユリやカサブランカのようないわゆるユリではなく、ヨーロッパではアイリスの一種を指しているということです。

それを知って改めてこの模様を見れば、なるほど見事にアイリスの形を表わしているのがわかります。

男の子の健康な成長を願って鎧兜と共に飾られる花菖蒲と、奇跡の楯といさましい戦いの逸話を持つアイリスの花。

不思議な繋がりを感じてしまいますね。

アイリスの花言葉から貴方を占うと・・・

生まれながらにして持つ気高い心が、そこはかとない優雅さを漂わせる人。

それは着飾って得られるめっきのようなものではなく、その人本来の心の内から輝き出る光のような美しさなので、なかなか誰にでも真似できるものではありません。

この持って生まれた恵みはただ、時として邪魔になってしまうことも。

優雅な雰囲気ゆえに、人を近寄りにくくさせてしまう一面があるかもしれません。

相手の立場に立って考えたり、物の見方の角度を色々変えたりする練習をしてみましょう。

あなたはその優雅さに加えて、柔和な気品をもまとうことができるでしょう。